ペットと暮らす、専用の屋上やガレージがある 差別化できるコンセプトアパート

「コンセプトアパートアパート」とは…?

昨今、アパートオーナーたちの会話で「コンセプトアパート」という言葉を耳にする機会が増えてまいりました。
いったい、どのようなアパートなのでしょう。この章では、当社なりに「コンセプトアパート」についてその定義を明確にし、具体例を交えながら、その特徴や市場性について考えてみたいと思います。

始めに、コンセプトアパートの位置付けを明確にするために、既に社会に定着しつつある「デザイナーズアパート」と比較して、その差異について検討してみます。デザイナーズアパートは「不動産オーナーによる差別化戦略」であり、収益力増強や稼働率アップが主たる目的となります。手法(技法)では「デザイン性」「素材」「色彩」と言った【視覚的アプローチ(意匠&デザインに工夫を凝らす)】に主眼を置いた建物プランとなっています。
※詳しくは「デザイナーズアパート」のページをご参照ください

一方の「コンセプトアパート」は、「視覚的アプローチ」とは異なり【機能的アプローチ(何ができるか…)】という視点から開発コンセプトを構築していく流れとなります。

従って、当社の「コンセプトアパート」という言葉の(当社の任意に定めた)定義は次のようになります。

*一般的なアパートとの差別化戦略として、収益力増強&稼働率アップを目指すものである(デザイナーズアパートと目的は同じ)
*その手法(技法)は、入居者の「生活様式」「行動様式」「趣向、嗜好」において、 「何ができるか…」という差別化要因(機能面の特徴)をもって利便性や充足感を高めることに狙いを定めたアパートと定義する

次の項では「コンセプトアパート」の事例をご覧いただき、 今後の可能性について検討してみたいと思います。

  • 専用屋上付きアパート
  • ペット共生アパート

専用屋上付きアパート1

Case1:専用屋上付アパート

令和元年9月末、埼玉県川越市に、とあるアパートが完成しました。
※木造二階建長屋(棟割長屋形式=メゾネット):世帯数10世帯

当該エリアは賃貸住宅の供給が多く、一般的なワンルームなどのアパートでは、入居者獲得が難しいとされる立地条件です。さらに、最寄り駅までの距離が遠いことも、オーナー様が計画を進めるうえでの不安材料でした。

このエリアにアパートを建築し、安定した稼働状況を得るためには何をしたら良いか…
オーナー様と当社の設計スタッフで様々な議論を積み上げ、たどり着いたのがこのアパートでした。
(ディスカッションの過程で、路地状敷地「旗竿地」というマイナス要素をメリットに変える発想の転換)

完成した時期が春先ではないことに加え、結構な高い家賃設定をされていたことから、入居者確保に多少の不安を持っていました。ところが、入居申込は順調に進み、短期間ですべての部屋(10世帯)が満室という、予想外のとても嬉しい結果となりました。

専用屋上付きアパート

=建物概要=
  • *「旗竿地(路地状敷地)」という地形から「共同住宅」でなく「長屋」のカテゴリー
  • *長屋の中でも「棟割長屋=メゾネット方式」とする(羊羹を縦に切って世帯割する形状)
  • *隣接世帯とは「横方向」で接するが、「縦方向」では相互に干渉しないメリット
  • *一階は「玄関」+「洋室」+「トイレ」+「フリースペース(土間コンクリートの床)」
  • *二階は「洗面」+「浴室」+「洗濯機」+「リビング+キッチン」
  • *最上階は「ロフト」+「専用屋上=Sky Balcony」

このアパートでできること

フリースペース

  • *シャッター開閉可:大きめの物をスムーズに出し入れできる
  • *ワークスペースとして使途を選ばない(事務所/アトリエ/作業エリア)
  • *大切なバイクや趣味の自転車の専用ガレージとして

ロフト

  • *アパートにありがちな「収納スペース不足」を十分に補える
  • *就寝用のベットスペースとして活用

専用屋上:Sky Balcony

専用屋上付きアパート

  • *広々とした物干しスペース
  • *日光浴、読書、BBQなど(空とお日様を独占!?)
  • ※壁が高いために近隣住居からの視界を気にする必要が無い
Case1:考察
「フリースペース」と「スカイバルコニー」、思い切った決断であったと思います。
入居者の方々に振り向いてもらえなかったら…汗!

一方で、近隣のアパートの稼働状況を見ると「入居者争奪戦」と「家賃引き下げ競争」で日々厳しさが増している環境にあります。入居者のニーズが集まる「都心エリア」でアパート経営をされる場合は、これまで通りの考え方でも、安定した経営が可能かもしれません。

しかし、需給のバランスが崩れそうなエリアや、駅から距離のある立地条件の場合には、これまでとは異なる発想で「アパート経営」を検討する必要があります。

これからのアパート経営を考えた時、「このアパートでは…こんなことができるんです」をカタチにして入居者の潜在的要求を呼び起こしたり、具体的な必要に応えていくことで、一部の入居者に強くアピールする事が可能になるのではないでしょうか。

【機能的アプローチ=コンセプトアパート】という考え方に今後の可能性を感じる事例となりました。

コンセプトアパートの設計・施工は、経験が豊富な「アパート建都」にお任せください。

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ペット共生アパート

Case2:ペット共生アパート

ペット用足洗い場

平成29年4月初旬、板橋区にペットと共生できるアパートが完成しました。※木造三階建共同住宅:世帯数6世帯

当該地域は都心からの交通便もよく、若者が増加しているエリアです。最寄り駅までも4分と近く、立地条件には恵まれていましたが、近隣で「新築マンション」や「新築アパート」が急増していることから、オーナー様は長期的にアパートの稼働状況を安定させるために一つの方針を打ち出されました。

このエリアにアパートを建築し、入居者に何を提供したら良いか…オーナーが決断されたその方針とは「ペットと共生できるアパート」でした。

写真はペット用の足洗場。ペットも人も快適に暮らせる空間を実現。

ペット共生アパートのメリット

ペット

入居者募集の結果は想定していた通り良好でした。

(立地条件の良さ+「ペット可」+新築=近隣相場よりもおおよそ15%高い家賃)

一般に、古くなって入る人がいなくなってから「ペット可」物件に衣替えするケースはありますが、新築時から「ペットと共生できる」というコンセプトで建築するケースは稀と言えるかもしれません。

新築時から「ペット可」という方針を選択された要因は、下記によるものと思われます。

  • *初めからペット仕様にしておけば、設備仕様のやり替えの必要がなく、初期の建築費で合理的に投資できる
  • *長期のグロス収入は、一般のアパートの≒15%増でまわせるため、極めて短期間で償却できてしまう
  • *一般のアパートとの比較で空室が出ても、短期間で次の入居者が確保できるので高い稼働率を維持できる
    (間もなく築後3年になりますが、その後の入居率も堅調とのことです)

「ペット可」物件の市場動向

ペット飼育頭数を見てみると、ひところより少し落ち着いてきていますが(1800万頭/H17年)、日本全土では相変わらず多くのペットが飼育されています。(昨今は犬が減少し猫が増加している傾向にあるそうです)

東京都内の場合、「ペット可」の条件でアパート・マンションの入居者を募集している貸室は、全物件に対し12%となっており、もっとも高いのは港区で24.9%とのことです。(H16:調査元「HOME'S」)
けっこうな率で「ペット可」物件が存在しているように見える数値ですが、ペットと一緒に暮らしたいという入居者の数に対して、物件数が大きく不足しているのが現状です。
原因は、建物オーナーが「ペット可」という条件にすることに対し、「建物の毀損/汚損/ペット臭」を懸念していることだそうです。

これらの課題を解消できる建物建築のノウハウがあれば、新築時からの「ペット可」物件が増えて、需給バランスがとれる方向に動き始めるのかもしれません。

市場ニーズの再確認

「ペット可」物件のニーズに対し、供給物件数が足りないことは前述の通りです。
その結果、ペットを飼育している入居者が「ペット不可」の物件に住み、内緒でペットを飼育しているケースも多く、オーナーや管理会社との間でトラブルに発展しているケースも顕在化しています。

入居者にとっても、この問題は小さなことではありません。
「コソコソしないで堂々とペットと一緒に暮らしたい」
「そのためなら少し高めの家賃も支払い可能」
このような入居者ニーズが、一定量存在していることに留意しておく必要がありそうです。

このアパートでできること

ペットと共生

  • *「コソコソ隠れて飼うのはイヤ!」
  • *多少高い家賃(約15%)ならば支払って「堂々と一緒に暮らしたい」

ペットと快適生活(主要設備)

  • *「ひっかき傷」が付きにくい【腰壁】:壁を爪でカリカリされても傷が付きません
    ハピアウォールハードタイプ:DAIKEN社製
  • *「傷が付きにくい」【床材】:ペットの足腰にも負担がかからない
    ワンラブフロアⅢ:DAIKEN社製
  • *「脱臭」「抗菌」「PM2.5」(花粉など)【イオン交換機】:多機能で快適な住空間をKeep
    ナノイーX:Panasonic社製
  • *足洗い場:お散歩の帰りもペットの足をきれいに洗えます
    ⇒少しの工夫とアイデアで「安価」に設置可能
  • *その他に猫が好む「キャットウォーク」なども多くの製品がメーカーによって提供されています
    ☆オーナーの懸念される「建物の毀損/汚損/臭い」の課題解消(軽減策の検討)
    ⇒設計段階に十分検討することで改善できる(高額な費用は必要としない)

ペット共生アパート

Case2:考察「ペットアパートを考える」

賃貸マーケットの動向も年々変化しています。
不動産経営者の視点から「長期安定経営」を検討する際には「空室問題」や「賃料下落」と言ったネガティブなテーマとも向き合う必要が顕著になってきたように感じています。

そのような環境変化の中で、入居者の確かなニーズやペット産業の動向を見極めて「ペット可」物件のオーナーになるという選択肢も、特別なことではなくなりつつあるように思います。

また、「ペット仕様」を選択した際にかかる初期投資の額はそれほど高額ではありません。むしろリターンの大きさと比較すれば効率追求(利回りUP)の手段として手堅い選択肢なのかもしれません。

新築のアパート経営を考えた時「このアパートでは…ペットが飼育できます」という機能を持たせることについて、計画時に検討しておくテーマとして位置づけられてはいかがでしょうか。

その他の「コンセプトアパート」

「コンセプトアパート」とは…
【機能的アプローチ(何ができるか…)】と定義してまいりました。
上記の事例Case1とCase2以外にも考えられる(出来る)ことはあります。

書斎付アパート…

書斎付アパート

「クローゼット」、特にウォークインクローゼット(WIC)はアパート計画においても人気のコンテンツです。
ここではWICのもう一つの使い方を紹介させていただきます。

「書斎」として活用
⇒WIC内部に造作でデスク上の棚を設ける ⇒デスク周りにはインターネットのコンセントを配置 ⇒電源と照明も書斎としての利用を考慮したものを配備 ⇒新築時の投資コストは「ほんの僅か」
「書斎」は、夫婦世帯/ファミリーのいずれからも高評価あり
⇒男性女性を問わず「静かな空間」「生活空間との切り分け:プライベートスペース確保」へのニーズや憧れがあります ⇒入居者募集時に「書斎/WICあり」と表記することで他物件との差別化要素としてアピールが可能になります

女性専用アパート

書斎付アパート

「女性専用アパート」といえば、 「デザイン性」「素材」「色彩」に特色を持たせた「デザイナーズアパート」の印象が強いですが、色彩やデザインだけいじっても「女性専用アパート」としては不十分と言えます。

過激な犯罪が増加している背景があり、セキュリティーについて切実なニーズが高まってきていることにも注目しておく必要があります。

今後は【視覚的アプローチ(意匠&デザインに工夫を凝らす)】+ 【機能的アプローチ(セキュリティー付き)】という【ハイブリット型】の「女性専用アパート」にニーズが集まることが考えられます。

「オートロック」装置完備
⇒不審者や不要な人の進入を防ぐ(犯罪防止)
「防犯カメラ」設置
⇒実際の犯罪を記録する機能以外に、犯罪を抑止する効果が期待される
警備会社との提携サービス
⇒警備会社各社では万一の時に緊急出動してくれるサービスがある
「入居者を犯罪から守ることができるアパート」
⇒この機能が付加されていることから、女性専用アパートも「コンセプトアパート」の位置付け

これら以外にも様々な「コンセプトアパート」が考えられます。
時代の流れに沿って、市場ニーズを見極めながら「…ができるアパート」ついて引き続き検討を続けてまいります。
みなさまからのご要望やご意見をお寄せいただけましたら幸いです。

まとめ:「コンセプトアパート」を建てるなら「アパート建都」

「万人受けするアパート」よりも、「何か特色があるアパート」で、機能面で差別化(~ができるアパート)するのが コンセプトアパートと定義してまいりました。
必ずしも対象市場が「マジョリティー」である必要はなく、 「生活様式」「行動様式」「趣向、嗜好」において、「何ができるか…」という機能面の特徴で、入居者の利便性や充足感を高めることができる「コンセプトアパート」という発想が、長期にわたる安定経営を具現化する一つの手段であると思慮します。

「コンセプトアパート」の設計・施工は、経験が豊富な「アパート建都」にお任せください

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